WordPressでサイトを制作した時に、制作会社へそのまま管理を任せたというケースは少なくありません。
しかし、運用するうちにサービス内容があわなくなったり、月額費用のコスト削減したい場合は、管理会社の変更を検討する必要があります。
では、どのようにして管理会社を変更したらよいのでしょうか?
今回は、WordPressサイトの管理会社を変更したいと考えている方向けに変更方法や注意点をご紹介します。
WordPressサイトの管理会社を変更する時に確認すること
WordPressは、オープンソースのCMSであるため、ほとんどの制作会社で管理が可能です。
しかし、いざ変更しようとした時、必要な情報が手元にないとスムーズな変更ができません。
WordPressサイトの管理会社を変更する前に、必要な情報、サイトの状況を確認するようにしましょう。
まずは、サイトの状況で把握しておきたいことを5つご紹介します。
WordPressの管理者権限を持っているか
WordPressは、ユーザーアカウントごとに管理画面のアクセス権限を付与できます。
その権限の中でも、管理者権限を持っていなければWordPressのすべての機能へアクセスができません。
まずは、管理画面にログインしているユーザーアカウントが、管理者権限を付与されているか確認すると良いです。
管理画面のメニューで、「プラグイン」や「設定」が表示されていれば、管理者権限を付与されているはずです。
ドメインとサーバーは誰の持ち物か
ドメインとサーバーを、誰が所有しているか分からなければ制作会社へ聞いてください。
自社で契約している場合は問題ありませんが、現在の管理会社に契約も委託している場合は、確認する必要があります。
もし、管理会社が契約している場合、自社か変更先の管理会社へ、契約先を変更しなければなりません。
現在の会社との契約期間は終了しているか
ほとんどの制作会社では、管理契約する時に、契約期間を設けていますので、現在の管理会社との契約期間も確認すると良い。
契約が続いている場合は、管理会社を変更する前に解約手続きが必要だからです。
解約手続きの手順、解約できる期間なども聞くようにしてトラブルが起きないよう注意しましょう。
サイトデザインやコンテンツの著作権はどちらにあるか
WordPressのサイトも、ソースコードやデザイン、コンテンツに著作権が発生します。
それぞれの著作権についても、現在の管理会社とどのような取り決めで進めたのか確認するようにしましょう。
もし、現在の管理会社に著作権がある場合、今後サイトの改変や変更ができない可能性もあります。
その際は、著作権の譲渡なども検討しなければなりません。
また、サイト内で使用している画像やテキストについても、著作権が誰にあるかはハッキリさせると安心できます。
メールサーバーはどこを使用しているか
ドメインを使ったメールアドレスは、どこのサーバーを利用しているかも把握しておきましょう。
管理会社にメールサーバーの管理も任せている場合、変更後の管理会社にもメールサーバーの管理を依頼しなければなりません。
会社によっては、別のメールサーバーを契約しているケースもあるため、その場合はメールサーバーも同時に契約変更をする必要があります。
WordPressサイトの管理会社変更に必要な情報
サイトの状況を確認したあとは、WordPressサイトの管理会社を変更するために必要となる情報を用意しましょう。
管理会社を変更するためには、次の5つの情報が必要です。
手元にない、もしくは用意できない情報は、現在の管理会社に問い合わせてみてください。
ドメイン情報
ドメインについては、下記の情報が必要です。
- どのレジストラで管理しているか
- レジストラの管理画面URL
- 管理画面に入れるIDとパスワード
サーバーの契約を管理会社がしている状況で、変更後の管理会社が用意した新しいサーバーへ移動する場合は、ネームサーバーの再設定が必要になります。
また、ドメインの契約先変更でも管理画面へのログインが必要です。
ドメイン情報を共有してもらえない場合、現在の管理会社に変更を依頼する必要があります。
サーバー情報
サーバーについては、下記の情報が必要です。
- WordPressサイトをアップしているサーバー会社名
- コントロールパネル(サーバーの管理画面)
- コントロールパネルにログインできるIDとパスワード
- データベースの管理画面
- データベースにログインできるIDとパスワード
WordPressサイトでは、通常のHTMLやCSSとは別に、データベースが構築されています。
サーバーだけでなく、データベースの情報も合わせて把握する必要があります。
サーバーの契約先を変更する場合でも、新しいサーバーへ移動する場合でも、サイト内のデータは必ず必要になるため、サーバー情報は共有してもらうようにしましょう。
FTP情報
FTPについては、下記の情報が必要です。
- ホスト名 (FTPサーバー名)
- ユーザー名 (アカウント)
- パスワード
FTP情報とは、WordPressサイト内のファイルを直接操作するための情報です。
この情報がなければ、WordPressの管理画面から操作できないファイルへFTPからアクセスできません。
管理会社がサーバーを契約している場合は、FTP情報も必ず共有してもらうようにしましょう。
WordPressの管理画面情報
WordPressの管理画面については、下記の情報が必要です。
- WordPressのログイン画面
- 管理者権限のあるログインIDとパスワード
もし、サイトの更新なども管理会社に任せているという場合、WordPressのログイン情報も必ず必要です。
管理者権限が付与されているログインIDとパスワードでなければ操作できない画面もあるため、権限には注意しましょう。
サイト内の情報
万が一に備えて、サイト内の情報は必ずバックアップをとってから管理会社を変更しましょう。
管理会社の変更には、専門知識を必要とする作業も含まれています。管理会社に任せているからといって、何か起きてからでは対処ができません。
サイトの情報をいつでも復元できるように、バックアップを取ることをおすすめします。WordPressサイトのバックアップは、専用のプラグインを使用することで対応可能です。
もしバックアップの方法がわからないという場合は、管理会社に相談してみてください。
WordPressサイトの管理会社を変更する際の注意点
それでは、実際に管理会社を変更する際に、注意しておきたいポイントを3つご紹介します。
ドメインやサーバーの移管費用
ドメインとサーバーの契約先変更は、費用がかかる場合があるため注意しましょう。
ドメインは、現在の管理会社が契約しているレジストラと変更先の管理会社が契約しているレジストラが別の場合、移管費用が発生します。
使用しているドメインの種類によって費用は異なります。どの程度、移管費用が発生するか事前に把握しておきましょう。
サーバーは、変更先の管理会社が用意したサーバーへ移動する場合、管理会社によっては初期費用が発生します。
サイトが表示されない期間
ドメインの契約先変更やサーバーを移動すると、WordPressサイトが一時的に表示されない期間が発生します。サイトへ訪れるユーザーへお知らせが必要という場合は、変更のタイミングに注意しましょう。
ほとんどの場合、数時間程度で戻りますが、利用環境によっては数日かかるケースもあります。サイトが表示されないと困るタイミングがある場合は、管理会社とスケジュールをよく相談しておくと安心です。
送受信メールの保存
メールサーバーも同時に引っ越す必要がある場合は、これまでの受信メールが削除されるため注意が必要です。
管理会社の変更前に、パソコンなどのメールソフトで受信しておくか、データをダウンロードして保存しておきましょう。
WordPressサイトの管理会社変更のまとめ
WordPressサイトの管理会社を変更する時は、サイトの情報や状況を把握する必要があります。
スムーズな管理会社変更のためには、まず必要となる情報を把握しておきましょう。
また、バックアップやメールの保存など、事前の対応も必要です。
専門知識を必要とすることもあるため、やり方がわからないという場合は、管理会社に相談してみてください。
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